平らなものに金箔貼り(マスキングして貼る場合)
1.道具の準備
金箔
素地
金箔用接着剤
接着剤薄め液
接着剤溶き皿
マスキングシール、
テープ
柔らかな毛筆2本
竹箸
定規
接着剤を拭き取る布
綿
コーティング剤
- 金箔
- 接着剤
- 竹箸
- コーティング剤
2.素地の準備
金箔貼りしたいものに汚れや油分があると綺麗に貼り付けられないので、十分に拭き取って乾燥させて下さい。
紙や木材等、液体を吸い込むものは、金箔用接着剤を吸い込んでしまう為、金箔貼りには適しません。(接着剤が染みこまないような下地処理をすれば金箔貼り可能です。)
≫紙や木の下地処理について3.接着剤を薄める
金箔用接着剤を接着剤溶き皿に出し、薄め液(揮発性のある油やシンナー等)で通常の10倍程度に薄めます。
※紙コップ等の液体の染み込む容器は避け、陶器やガラス製等の防水性のあるものをご使用下さい。4.接着剤の塗布
金箔を貼りたい場所にマスキング用の型抜きシール又はテープを措置との間に隙間ができないようにしっかりと貼ります。 その後、薄めた接着剤を毛筆を使って塗布し、放置します。
※出来るだけ薄く塗布すると綺麗に金箔を貼れます!金箔用接着剤なら色付き(茶色)なので、接着剤の塗り残しが一目でわかります!
※プロ用としても使われている本格的な金箔貼り用接着剤です!間違っても市販のボンドやのりで接着しないように!5.接着剤を拭き取る
数分放置して、薄め液を揮発させます。表面に粘り気が出てきたら、毛羽立たない布で粘り気を取るように拭いて下さい。
※接着剤の拭き取りが少ないと、金箔を貼ったときにムラが表れやすくなります。逆に拭き取り過ぎると金箔が貼り付けられなくなるので注意が必要となります。上写真:接着剤を強めに拭き取る。
金箔の光沢感をよりいっそう強める方法です。接着剤拭き取り面を、元の措置と同じくらいの光沢感になるまで強めに拭き取って下さい。
単純な作業ですが、これが意外とムズカシイ!初心者には接着剤を拭き取り過ぎたと思うくらいが丁度良いでしょう。上写真:艶押しで仕上げた金箔の拡大写真。 光沢感があり、シワがない。
艶押しの拭き取り方は接着剤塗布面が 上図の黒い部分のように見えます。
上写真:接着剤を弱めに拭き取る。
金箔の光沢感をあえて弱め、シワを残す方法。接着剤の拭き取り跡(白いシワのような)が残るように拭いて下さい。
同じ金箔貼りでも光沢感を自在に操れるようになれればプロ級?ですよ!上写真:重押しで仕上げた金箔の拡大写真。 艶押しより光沢感がなく、 シワをあえて付ける。
重押しの拭き取り方は接着剤塗布面が 上図の黒い部分のように見えます。
拭き取り加減のコツを掴むには慣れが必要です。
初めての方は水気・粘り気がなくなり、軽く拭けるくらいが頃合いと思えば良いかと思います。6.金箔を貼る
金箔を定規を使い、適切なサイズにカットします。
※下に厚紙を敷き、金箔と定規の間に柔らかな紙(和紙等)を当てカッターでカットして下さい。
カットした金箔を竹箸で掴み、接着剤を塗布した面に乗せます。
貼り残しが出る場合は、細かく切った金箔を重ねるように貼って下さい。金箔を掴むコツ:金箔の厚さは1万分の1ミリ(約0.1~0.2ミクロン)と極薄の為、竹箸で掴むと簡単にちぎれてしまいます。上図のように1辺を挟んで持ち上げると形を崩さずに済むでしょう。
竹箸で金を掴む際にシワが出来てしまったら!?:軽く吐息を吹きかけてシワを伸ばして下さい。箸や指等で直接金箔に触れると破れる元となるので止めましょう。7.金箔押さえ
接着剤塗布全面に金箔を貼り終えたら、面で上から軽く押さえて下さい。その際、に金箔が破れてしまったら、細かく切った金箔を上から重ねるように貼って下さい。
※金箔の継ぎ足し・重なりが無く1枚で貼ってしまう方が綺麗に仕上がりますが、金箔が重なり合っていても、次の金箔払いの行程で表面を整えることができます。この段階で見た目が悪くとも接着剤塗布全面に金箔を貼りましょう!8.重なり合った金箔を払う
乾燥した柔らかい毛筆を使い、金箔の重なり合った箇所を払い落とし、表面を整えます。その際に出たバリは柔らかな綿で押さえて下さい。
※表面を綺麗に仕上げるには、できるだけ柔らかい毛筆をご使用下さい。もし、金箔の貼り付いていない箇所を見つけた場合は金箔が重なって余った部分を寄せるように貼り付けて下さい。9.乾燥
10.コーティング
最後にコーティング剤で仕上げます。身近で手に入るものとしてはホームセンター等で販売されているラッカースプレーが良いでしょう。
※いくらコーティングしたとはいえ、箸や茶碗等に金箔貼りをした場合は食器洗い等で擦れる機会が多いと、繊細な金箔は剥がれてしまいます。どこに金箔を貼るのか事前に考慮しておくと良いでしょう。
左図は重押しで仕上げたものです。